ニュースクリップ|降格制度を廃止しつつも競技力を向上させることが求められる
要約
- Bリーグは2026年から単年度の成績での降格を廃止し、経営力を基準とした昇降格制度へと変更する。
- 選手人件費と成績との関係が強いバスケットボールにおいて、降格を避けるための過剰な投資が見られ、健全なクラブ経営でなくなりつつあることを懸念しての施策。
- 成績での降格が無くなるため、地方自治体もアリーナなどの設備投資に前向きになることが期待されている。
メモ
プロスポーツのリーグ制度設計は戦い方からクラブ経営まで広く影響する。昇降格制度は大きなテーマの一つで今回の降格廃止は経営力向上を狙ったものだと考えられる。このテーマの論点になるのが競技力向上で、安定経営を優先するために選手人件費を過度に削減することなどが経営判断として想定されるが、これによる競技力低下をリーグとしてどう見るか。そもそもJリーグはW杯優勝というサッカー界の目標に向けた競技力向上のため、昇降格制度を維持している。バスケットボール界は競技力向上をどの水準に置いているのかによって、リーグ制度も変わってくるように思われる。
降格を廃止することのメリットとして、中長期的な投資が可能になることが挙げられる。その投資の一つとしてアリーナ建設があり、地方自治体からの支援も受けやすくなると見込んでいる。地方自治体としても指定管理として安定して運営する目処が立っていれば、市民のスポーツ環境整備の一環として支援はしやすくなるだろう。ただ懸念されるのはコロナ禍において財布の紐が固くなっている自治体もあり、2026年までの建設に間に合うかどうか。
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