【Webクリップ】勝ち負け以外のモチベーションに気付く方法を考えていく

概要ざっくり

  • サッカージャーナリストの大住良之氏が、小学生年代の全国大会の開催是非に問題提起したコラム。
  • 過剰な勝利至上主義を推進しうる全国大会を廃止し、都道府県や地域境界内の大会とするのが好ましい。
  • 競技力向上の観点から見ても、「勝ち負け以外のモチベーション」に気づくことが小学生年代においては重要。

メモ

対義語は「勝利副産物主義」?

小学生年代の実態を知らないので、過剰な勝利至上主義に陥っているかどうかは分からないが、高校生年代で勝利至上主義が起因してそうな問題は起こっていること、そしてスポーツの性質を考えると、そうなっていても違和感はない。
個人的には「ちゃんとやんねん(『ハイキュー』北さんの口癖)」の思想で、過程を大事にした方が長期的には豊かにスポーツを楽しめると思っている。「勝ち負け」すらスポーツを楽しむプロセスの一要素でしかなく、途中経過(努力)の副産物だと割り切ってる。「勝利至上主義」に対して「勝利副産物主義」と言えるかもしれない。

勝利の喜びはスポーツのモチベーションの一つ

とはいえスポーツの持つ魅力であり魔力なのが「勝利の喜び」。やっぱり最も大きく、そして分かりやすいモチベーションの一つだと思う。次の勝利が自身を駆り立て、練習に向き合えるような好循環は間違いなくある。だから目の前の勝ち負けよりも、「勝ち負け以外のモチベーションに気づくこと」の難易度は高いと思う。
なので勝利至上主義を起因とする問題に対しては、優秀なモチベーターの育成や、勝利以外のモチベーションを持たせるような取り組みを考える必要がある。しかし人類史上見渡しても、これに成功した人はいないのでは?と思うと、なかなかに険しい道のりだ。けどやりがいは感じるので、必死に頭をひねりたい。

小学生年代の全国優勝経験の必要性

話は変わるが、コラム内にあった小学生年代の全国優勝経験の必要性への指摘は、考えたこともなく興味深かった。たしかに小学生年代の場合は特に大人の意向が働いていそうで、本人たちの熱意100%とは言い難い。アスリート目線でも早熟な選手がプロになれなかった事例を挙げられると、なおさら幸せの総量が少ない制度な気がしてくる。
ただこの方向性は、一定数の人の大事な思い出にイチャモンを付けることになるので、気をつけたい。先ほど「本人たちの熱意100%とは言い難い」とは言ったが、実際はわからない。あくまで小学生の時は訳も分からず毎週試合していたなあ、くらいの自身の経験からの見解だ。なので、その辺りは尊重しつつ、議論を進めていきたい。