メモ|令和でも「物の豊かさから心の豊かさへ」

記事要約

  • FC今治の新スタジアム「里山スタジアム」建設構想には、「次世代のために心の豊かさを大切にする社会を残す」理念が込められている。
  • 物の豊かさではなく、心の豊かさを目指せば人からの信頼や共感を得ることができる。
  • 積み重なった信頼や共感は資本として機能するようになり、経営を支えてくれる。

一言メモ

 高度経済成長期でも「物の豊かさから心の豊かさへ」と言われており、注目を集めたのが音楽やスポーツだった。海外アーティストやアスリートの誘致に向け、多くの企業がスポンサーに名乗りを上げていた。「歴史は韻を踏む」ため、形を変えて出来事は繰り返される。コロナ禍で経営が困難になってもスポーツビジネスに熱を持って取り組む人がいるのは、スポーツのもつ豊かさへの期待の表れなのだと思う。

 また共感資本については、学問的に言えば「社会関係資本」の理論に近い。この考えでは人々の協力行動が活性化すれば社会も効率化していくとされるが、スポーツの機能の一つに協力の促進があることを考えると、FC今治が共感を理念として捉えるのは、経営面から見ても大きくはズレていない。あとは経営が不調の時に、外部から指摘に負けず論理的に返すことができれば、理念を貫いていけるだろう。